味わい豊かなEU産ミルクは、汚染からミルクを守る安全基準に従って生産されています。たとえば、搾乳を終えた後の絞りたてのミルクを集める際、運搬業者は、新鮮さや安全性を保つ処理が施されるまで、ミルクが6℃未満に保たれているか確認をしています。ミルクはロットが記録され、原産地の追跡が可能となっています。
ミルクは新鮮なまま飲まれるほか、消費者の好みによって低脂肪乳や高脂肪乳などに加工され、流通しています。EUで生産されるミルクもヨーグルト、バター、チーズなどの乳製品に加工されます。
ヨーロッパにおける乳製品の品質は、施行されている食の安全規制や製造技術の革新はもちろん、何世代にも渡って代々受け継がれてきた生産者の専門知識にも支えられているのです。
EU加盟国27カ国を合わせると、何千種類ものチーズが生産されています。ソフト、セミソフト、ハード、ブルーチーズ、フレッシュチーズなどを含め、様々な食感や味があります。チーズは豊かなヨーロッパ文化の一部。ヨーロッパではどこでも手軽にチーズを味わうことができます。
原産地呼称保護(PDO)および地理的表示保護(PGI)が適応されているチーズには、その品質と生産された特定の環境が紐づいています。代表的な例はロックフォール・チーズで、特定の品種の羊のミルクから作られ、フランスのロックフォール=シュル=スルーゾン村近くの自然洞窟内で熟成させます。クリーミーで個性の強いダナブルーは、青カビが均等に入っており、20世紀初頭にデンマークで発明されたものです。有名なギリシャのフェタチーズは、ボロボロと砕けやすい形状の熟成させたカードチーズで、羊のミルクから作られています(山羊のミルクを加える場合もあります)。サラダ、オムレツ、グリル料理などによく使われます。
EUは、年間数百万トンものチーズを生産しており、驚くほど数多くの風味や食感、種類を誇っています。チーズの生産に関するデータや、世界で有名なチーズの興味深い情報を発見してみてください。

